ハーブの講座も無事に終わり、
フォンテのハーブ畑もいよいよ冬支度です。
大株に成長したレモンバームやレモンタイムを
株分けして植えなおしたり、
寒さに弱いレモンバーベナの株もとに、
布団代わりにカラカラに乾かした雑草を敷きます。
小さい子供が2人いる我が家。
朝早くから、夜遅くまでのレストランをやりながら、
畑の世話をするのは至難の業であります。
だから、威張れるような内容じゃないのですが、
続けてきました。
忙しい。
は、心を失う事。
昔、私たちが務めていたイタリア料理店、
今は無き、鎌倉の老舗、イタリアン
リストランテ ア リッチョーネの壁に、
思いっきり大きな日本語とイタリア語で支配人が書きました。
あの頃、若かったから、壁の文字を横目に、
忙しさで心を失っている時もありました。
でもその言葉は、
私たちの胸に活きていて、
今、心を失わず、
子供たちのために、
お客様のために、
自分たちのために、
心を込めて、
日々を過ごせるようになりました。
畑の手入れをしながら、
そんなことを思いました。
自然栽培に挑戦して5年。
時間はかかったけれど、
着実に、
小さなハーブ畑に豊かな自然の営みが根付き、
私を癒してくれる。
挿し木から小さな苗に成長したかわいらしさ、
株分けした時、立ち込めるレモンの香り、
はー。幸せだなぁ。
と感じるのでした。